資産に関する税務知識
2.贈与税の基礎知識
贈与により財産をもらった場合は、贈与税が課税されます。
財産をもらった人は、毎年1月から12月にもらった財産について、翌年3月15日までに、申告・納付することとされています。
贈与税は、財産をあげる人に課されるのでなく、もらった人に課される税金です。
(1) 贈与税の課税方法は2通り
贈与税には「暦年単位課税制度」と「相続時精算課税制度」の2通りの課税制度があります。
子供の住宅取得資金を贈与したい、相続税対策として資産を贈与したいなど、贈与プランをたてる際には、この2つの課税制度のどちらを選択するか検討します。
(2) 暦年単位課税制度
暦年単位課税制度とは、1年間に贈与を受けた財産の合計額をもとに贈与税額を計算するものです。
その年の1月から12月までにもらった財産が「贈与税の基礎控除額」を超える場合は、贈与税の申告、納付が必要となります。
基礎控除額は年110万円で、もらった人単位で計算します。
たとえば、3人から財産をもらった場合、110万円×3人が基礎控除額になるのではなく、もらった人単位で計算しますので、基礎控除額は110万円となります。
5人から100万円ずつもらった場合の贈与税は、500万円から110万円の基礎控除額を差引いた残額(390万円)について、累進課税の税率を適用して計算します。
暦年単位課税制度は、財産をあげる人ともらう人の関係は問われない(赤の他人からの贈与はこの制度で課税)贈与税の課税方法です。
【贈与税の速算表】
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※贈与税の計算例 (税率) (控除額)
500万円の贈与を受けた場合 (500万円-110万円)×20%-25万円=53万円
(3)相続時精算課税制度
相続時精算課税制度は、平成15年から導入された制度です。
この制度による贈与には、基礎控除額が2,500万円(住宅取得資金の特例の場合は3,500万円)と、大きな非課税枠が設定されています。
基礎控除額を超える場合は、一律税率20%で課税されます。
この制度を活用した場合、財産をあげた人の相続が発生したときには、贈与を受けた財産を、その相続税の計算上相続財産に加算することになっています。
つまり、相続税の計算上は、この制度による贈与財産も相続財産に含めて再計算する(相続時に精算)のです。
相続時精算課税制度は、財産をあげる人ともらう人との関係は、親と子でなければならず、年齢による制約もあります。
基礎控除額は暦年単位課税制度と異なり、あげた人ともらった人のペアごとに2,500万円ですので、父母からの贈与で、それぞれ、この贈与制度を選択すれば、基礎控除額は、父からの贈与で2,500万円、母からの贈与で2,500万円となります。
なお、前述(2)の暦年単位課税制度と異なり、相続時精算課税制度の適用を受ける場合には、「相続時精算課税選択書」の提出が必要です。
基礎控除額の範囲内で税額が出ないときでも、必ず、翌年3月15日までに贈与税の申告書が必要になります。
※相続時精算課税制度の適用にあたっては、さまざまな留意点がありますので、必ず、専門家にご相談ください。
(4)非課税枠500万円の住宅取得等資金の贈与
平成21年1月1日から平成22年12月31日までの間に、20歳以上の者が、父母や祖父母から住宅取得等のための資金の贈与を受けた場合に、非課税枠500万円が上乗せになります。
この制度は、暦年課税や相続時精算課税の非課税枠と合わせて、適用を受けることができます。
(例)暦年課税の場合の非課税枠
通常の基礎控除額110万円 + 500万円 = 610万円
