地積規模の大きな宅地の評価額

1.見直しの経緯

相続税の計算をする際に、利用単位面積が1,000㎡(三大都市圏は500㎡)以上の土地でマンション適地等でないものは、「広大地の評価」を適用できる可能性があり、適用できる場合は、最大65%の土地評価の減額ができました。

たとえば、広大な所有土地の有効利用の方法としては、戸建住宅用地としての活用が考えられます。しかし、土地の道路付によっては、土地内に道路を設ける等、潰れ地(公共公益的施設用地)が生じるので、この分を考慮して、評価減額が認められていました。しかしながら、土地の形の良し悪しに関わらず、地積が同じならば同じように減額できたこと、広大地に該当するかどうかの適否の判断は実務上難しく、裁決や裁判で争われる事例も少なくなかったこと等が問題にあげられていました。

 

2.新しい評価方法

広大地の評価に代わり、「地積規模の大きな宅地の評価」が創設され、平成30年(2018年)1月1日以後の相続・贈与から適用されます。広大地の評価は廃止となりました。

 

■適用要件(次の1~3のすべての要件を満たすこと)

1.地積が1,000㎡(三大都市圏は500㎡)以上であること

2.①市街化調整区域(都市計画法に基づき宅地分譲に係る開発行為を行うことができる区域を除く)に所在しないこと

②都市計画法に規定する工業専用地域に所在しないこと

③容積率が400%(東京都特別区は300%)以上の地域に所在しないこと

3.普通商業・併用住宅地区及び普通住宅地区として定められた地域に所在すること

 

■評価額の算式

路線価×奥行価格・不整形地補正等×規模格差補正率(注)×地積

(注)規模格差補正率は、地積に応じて、0.72~0.80(三大都市圏以外の場合)

三大都市圏以外の地積1,000㎡の宅地の規模格差補正率は0.80

 

3.規模格差補正率の対象となる土地

 

広大地の評価減額は、マンションやビルが建っている敷地や、現に有効利用されている大規模店舗やファミリーレストラン等の敷地については、原則、適用できませんでしたが、地積規模の大きな宅地の評価は、地積要件、地区要件、容積率要件を満たせば、適用できます。分譲マンションの敷地は、マンションの敷地全体で地積要件を判定しますので、該当するケースが出てくると思います。