北条氏の築城手法を残す山中城址

三島から国道1号線を箱根方面に登っていくと、北条氏によって築城された山中城址がある(歩いていくと3時間ぐらいの上り)。小田原城の支城として築城されたが、豊臣秀吉の小田原征伐で約7万人の豊臣軍の軍勢を迎え、半日もかからずに落城したと伝えられている。土塁の表面は芝生で覆われており、畝掘や障子掘、曲輪の構造がよくわかる。当時は赤土(ローム)の層がそのまま露出し、滑りやすく、堀の深さも今見ることができるものよりも深かったので、落ちたら這い上がるのは大変だったいわれている。土だけで作られた山城は全国的にも珍しいそうだ。城としての強さはよくわからないが、堀の造形はとっても美しい。国道1号線の両翼に広がり、富士山や駿河湾の眺めも良い。